■ J1第13節2位の名古屋グランパスと17位のコンサドーレ札幌の対戦。J1は今節で中断期間に入る。したがって、最後を締めくくる意味でも勝ち点3を取りたい試合。
ホームの札幌は<4-4-2>。GK高木。DF平岡・柴田・吉弘・坪内。MF芳賀・クライトン・砂川・西。FWダヴィと宮澤の2トップ。高卒新人のFW宮澤が2試合連続でスタメン出場。
アウェーの名古屋も<4-4-2>。GK楢崎。DFバヤリッツァ・吉田・増川・阿部。MF吉村・中村直・マギヌン・小川。FWヨンセンと玉田。DFバヤリッツァが右サイドバックに入って、DF竹内がベンチ。FW玉田が3試合ぶりのスタメン復帰。
■ 名古屋が逆転勝利!!!試合は前半16分に札幌がFWダヴィが粘ったボールをFW宮澤が左足でミドルシュートを決めて先制。18歳のFW宮澤はプロ初ゴール。距離のある位置からのシュートだったが、思い切った左足を振りぬいたことがプロ初ゴールにつながった。一方の名古屋はパスミスが多く、前半は、なかなかリズムを作れなかった。
1点ビハインドで折り返した名古屋だったが、後半に反撃を開始。まず、後半5分にMF小川とのコンビからMFマギヌンが左足で決めて同点に追いつく。そして、後半22分にMF吉村に代えて切り札のFW杉本を投入。すると、後半24分に右サイドからFW杉本のクロスをFW玉田がゴール前でうまく合わせて逆転に成功。
名古屋は後半35分にもFWヨンセンのPKで1点を追加し、結局、3対1で名古屋が逆転勝利。いい形で中断に入ることができた。
■ 後半に一気の逆転名古屋は前半はミスが多く苦しんだが、後半開始すぐにMFマギヌンのゴールで追いつけたことが大きかった。後半のスタートのプレーを見ると、極端にチーム全体の動きが良くなっていたわけではなかったが、MF小川の飛び出しからMFマギヌンのファインゴールが飛び出して、早々に追いついたことで、その後のプレーに好影響を与えた。
ゴールが必要な状況でストイコビッチ監督がよく見せる采配であるが、守備的なボランチであるMF吉村を外してFW杉本を投入し、3トップ気味に変更。これが功を奏して、またしてもFW杉本がゴールに絡んで見事に逆転した。
■ 充実する中村直志そんな中、今回の日本代表からは漏れてしまったが、この試合でもMF中村直のプレーが光った。MF吉村が外れた後は、かなり守備的な仕事も要求されるポジションであるが、淡々とかつ正確に任務をこなした。
後半途中からの布陣は、MF中村直、MFマギヌン、MF小川、FW杉本、FW玉田、FWヨンセンというメンバーで、全て攻撃が得意なタイプのプレーヤーであるが、それでも守備のバランスを崩すことはなく、うまくチーム全体をマネージメントした。
開幕から、FWヨンセンやFW玉田、MF小川の活躍も目立つが、もっとも大事な選手はMF中村直であり、代えの利かない選手である。
■ サイド攻撃が不発一方で、開幕当初に猛威をふるったサイドバックを絡めたサイド攻撃はやや不発気味に終わった。右サイドバックにはDFバヤリッツァ、左サイドバックにはDF阿部が入ったが、なかなか効果的なプレーはできなかった。
特に、ここにきて、疲労のためか、DF阿部にミスが続出している点が気になる。DF阿部のサイドからの展開は名古屋の大きな武器であるが、その精度が落ちてきて軽率なミスが目立つ。幸いにも、中断期間に入るためリフレッシュ可能だが、生命線の部分だけに早く感覚を取り戻したい。DF阿部の位置でボールが落ち着かないと、すべての歯車が狂うことになる。
■ プロ初ゴールの宮澤札幌はFW宮澤のゴールで先制したが、後半にミスが増えて逆転負けを喫した。特に2点目の失点はGKのクリアミスからの失点であり、悔やまれる失点だった。
そんな中で明るい話題は、18歳のFW宮澤のゴール。距離のある位置からのシュートだったが、うまくミートとして左足で突き刺した。
室蘭大谷高校出身の高卒ルーキーで、U-19日本代表候補。地元出身のストライカーにかっかる期待は大きい。三浦サッカーはFWにも守備の要求が多くこなすのは簡単ではないが、思い切りの良さを前面に押し出していければ、十分に戦力になるだろう。
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