■ J3の第19節J3の第19節。9勝5敗4分けで勝ち点「31」の愛媛FCはホームのニンジニアスタジアムでY.S.C.C.横浜と対戦した。Y.S.C.C.横浜は2勝13敗2分けで勝ち点「8」。最下位と苦しんでいる。開幕3連敗と出遅れた愛媛FCだったが4節以降は破竹の快進撃を続けており、15試合で9勝2敗4分けとなる。2位のいわきFCとの差も「6」となって自動昇格争いに絡んできた。下位のY.S.C.C.横浜が相手なので取りこぼしは許されない。
ホームの愛媛FCは「4-2-3-1」。GK徳重。DF三原秀、栗山、鈴木大、前野。MF矢田、田中裕、近藤貴、佐々木匠、小原。FW松田力。オフにC大阪から加入したFW松田力は16試合で4ゴールを挙げているがここ2試合で計3ゴールと調子を上げてきた。DF栗山、DF前野、MF矢田などがスタメンに定着してから連勝が続いており、16節の宮崎戦(H)から3連勝中。3試合連続で複数ゴールと攻撃陣が結果を出している。
アウェイのY.S.C.C.横浜は「3-4-2-1」。GK佐川。DF花房、宗近、藤原拓。MF土館、吉田明、菊谷、柳雄太郎、古賀俊、松井。FW河辺駿。7月15日(金)にオーストラリアのキャロライン・スプリング・ジョージクロスから獲得したMF古賀俊がスタメン出場。元・日本代表のMF松井大もスタメンで起用された。17試合でわずか9得点。極度の得点力不足に苦しんでいるが17試合で5ゴールのFW林友哉はベンチ外となった。
■ かつてないほどの熾烈な残留争い今年のJリーグの第2登録期間(ウインドー)は7月15日(金)~8月12日(金)となる。移籍市場がオープンになっているのは8月12日(金)までなので残りはあと1週間ほど。これからの1週間は駆け込みでたくさんの移籍が成立すると考えられる。8月4日(金)の夜の時点では90件ほどの移籍が成立しているがJ1勢はG大阪・清水・神戸・名古屋・湘南など残留争いに巻き込まれているチームが積極的な動きを見せている。
23節を終えた時点で「残留は絶対大丈夫 or ほぼ大丈夫」と言えるのは8位で勝ち点「32」を獲得している浦和までと考えられる。9位で勝ち点「29」の鳥栖よりも下のチームは残留争いに巻き込まれていると言えるが最下位の清水でも勝ち点「21」を獲得している。残留争いのレベルは過去最高クラスで高いと言える。優勝争いの方は首位の横浜FMが頭1つ半ほど抜け出したので今後の興味の対象は残留争いになる。
かつてないほどの熾烈な残留争いになっているが現時点で最も効果的な補強が出来たのはG大阪だろう。明らかな勝ち組と言える。23節を終えた時点では5勝11敗7分けで勝ち点「22」。18位の清水との差はわずか「1」となる。次の24節の福岡戦(A)がコロナの影響で延期になったが16位の磐田、17位の神戸、18位の清水の結果によっては降格圏に沈む可能性も出てきた。2012年以来となるJ2降格の危機を迎えている。
■ J2の第29節J2の第29節。13勝8敗7分けで勝ち点「46」のV・ファーレン長崎はホームのトランスコスモススタジアム長崎でアルビレックス新潟と対戦した。新潟は16勝6敗6分けで勝ち点「54」。2位の新潟と4位の長崎の差は「8」。長崎は自動昇格のためには「勝たないといけない試合」となる。J2の昇格争いは3強(新潟・横浜FC・仙台)が中心だったがここに来て長崎や岡山が勝ち点を積み上げており、4位以下との差が縮まった。
ホームの長崎は「4-2-3-1」。GK富澤。DF村松航、櫛引、江川湧、加藤聖。MF五月田、加藤大、澤田崇、植中、米田。FWエジガル・ジュニオ。MFクリスティアーノ、MFカイオ・セザールなどはベンチ外。新加入のFWクレイソンも未登録。日本人中心のメンバー構成になった。好調のFWエジガル・ジュニオは4試合連続ゴール中。28試合で8ゴールを挙げている。FW都倉、MF山崎亮などがベンチスタートになった。
対するアウェイの新潟は「4-2-3-1」。GK小島亨。DF藤原奏、早川、田上、堀米悠。MF高宇洋、島田譲、松田詠、高木善、伊藤涼。FW鈴木孝。ベルギーのクラブに移籍したMF本間至に代わってここ最近はMF伊藤涼が左サイドハーフで起用されている。好調のFW鈴木孝は15試合で6ゴールを挙げている。DF田上ならびにMF島田譲は古巣との対戦になる。CBのDF田上は2016年に大卒で長崎に加入している。
■ 残留争いは稀に見る大混戦J1は今週末に23節が行われるが残留争いは大混戦になっている。22節を終えた時点で「残留はほぼ確実」と言えるのは7位のFC東京まで。8位の浦和よりも下の11チームは勝ち点「30」未満なので「降格ゾーン」を意識した戦いにならざる得ない。これだけ多くのチームが残留争いに巻き込まれているので、毎節、3試合ほどは残留争いをしているチーム同士の直接対決になる。「シックス・ポイント・マッチ」となる。
中断明けの23節もG大阪 vs 京都、磐田 vs 湘南、札幌 vs 名古屋、清水 vs 鳥栖の4カードが直接対決と言えたが土曜日に行われた試合の中でG大阪 vs 京都、札幌 vs 名古屋はともにドロー。終了間際に京都ならびに札幌が追いついて勝ち点「1」を分け合う形になった。磐田 vs 湘南は18位の磐田が勝ち点「3」を獲得したので混沌とした状態だった残留争いはさらに混戦になった。磐田はひとまず最下位を脱出した。
日曜日に行われる清水 vs 鳥栖でホームの清水が勝ち点「3」を獲得するようだとさらに混戦になる。清水は暫定ながら最下位に転落したので「勝たないといけない試合」になるが夏の移籍市場で積極的な動きを見せているのは清水・神戸・G大阪・名古屋あたりになる。清水はMF乾とMFヤーゴ・ピカチュウとFW北川航を獲得。神戸はFWステファン・ムゴシャとMF小林祐とDF飯野を獲得。名古屋もFW永井謙を獲得した。
■ J1の第23節J1の第23節。9勝5敗8分けで勝ち点「35」のセレッソ大阪はホームのヨドコウ桜スタジアムでアビスパ福岡と対戦した。福岡は6勝7敗9分けで勝ち点「27」。C大阪は5位、福岡は10位に位置する。5試合負けなしと好調のC大阪は3位の川崎Fとの差が「2」のみ。ACLの出場権争いに絡んでいる。一方の福岡は10位ながら残留争いに巻き込まれている。16位のG大阪との差は「6」のみ、17位の清水との差は「7」のみ。
ホームのC大阪は「4-2-2-2」。GKキム・ジンヒョン。DF松田陸、マテイ・ヨニッチ、鳥海、山中。MF奥埜、鈴木徳、毎熊、為田。FW加藤陸、山田寛。22節の大阪ダービーは出場停止だった左SBのDF山中がスタメンに復帰。DF舩木翔はベンチスタートになった。MF清武、MF原川、FWブルーノ・メンデス、MF中原輝、DF進藤などはベンチ外。FW加藤陸とFW山田寛の2人が4ゴールを挙げてチーム内得点王になる。
アウェイの福岡は「4-2-2-2」。GK永石。DF前嶋、奈良、ドウグラス・グローリ、志知。MF田邉草、前寛之、金森、田中達。FW渡、山岸祐。中断期間中にスタッフを含めて計11人コロナの感染者が発生した福岡はMF中村駿、FWジョン・マリ、FWフアンマ・デルガドがベンチ外。MFジョルディ・クルークス、FWルキアン、MF北島祐などがベンチスタートになった。大卒でC大阪に加入したGK永石は古巣対戦になる。